電子部品の高集積化・小型化が進むなか、電子機器の熱設計対策はますます重要な課題となります。リコーでもお客様より熱抵抗に関するお問い合わせを多くいただきます。
お客様のご要望におこたえするため、リコーでは熱抵抗シミュレーション結果や熱抵抗データをご提供する「熱設計サポート」を開始しました。お客様の構想設計段階での熱特性解析にリコーの熱設計サポートをぜひご活用ください。
リコーでは、熱シミュレーション解析ソフト FloTHERM®(メンター)で熱モデルを作成します。
基板の設計段階において、想定した基板寸法や配線総数など、さまざまな条件下での熱シミュレーションが可能なため、設計工数や開発コストの削減に貢献できます。また、過渡熱測定装置 T3Ster®で測定した構造関数に合わせ込むことで、精度の高いシミュレーションが可能です。
◎基板寸法を変えたシミュレーション
お客様の基板寸法を変えた熱抵抗シミュレーションが可能です。熱抵抗値は実装環境に大きく依存します。最適な熱抵抗値をシミュレーションから検討できます。
◎配線層数を変えたシミュレーション
リコーではJEDEC準拠の基本4層基板の熱抵抗を提供していますが、お客様の仕様にあわせての配線層数を変えたシミュレーションが可能です。
◎熱伝導、熱流動経路の可視化
熱の伝達経路図、熱流動の様子が分かる動画など、可視化した形でデータを提供します。
過渡熱測定装置 T3Ster® で測定した構造関数に合わせ込むことで、精度の高いシミュレーションが可能です。
◎実測値とシミュレーション結果の合わせ込み
実測値にシミュレーション値を合わせ込むことで、精度の高いモデルを作成しています。このモデルを使うことで、お客様の仕様に合わせた シミュレーションの精度を向上することができます。
◎熱抵抗値の算出
シミュレーションによって、各部位の温度がわかるため、熱抵抗値(θja、θjc、ψjt)を算出することが可能です。
θjaとψjtの定義
θja :ジャンクション温度(Tj) と周囲温度 (Ta) 間の熱抵抗
ψjt :ジャンクション温度(Tj) とパッケージマーク面中央温度 (Tt) 間の熱抵抗
リコーでは、測定精度の高いディファクトスタンダードな過渡熱測定装置T3Ster®(メンター)を使用することで、お客様の実基板またはリコーでご用意した実基板での熱抵抗値の測定結果をご提供します。
◎過渡熱特性グラフ
お客さまの実基板で過渡熱特性を測定します。過渡熱特性グラフでお客様が使用する際の通電時間の熱抵抗がわかります。
過渡熱測定装置 T3Ster®で測定した熱インピーダンスは、熱伝導経路上の1次元積分熱抵抗熱容量ネットワークに変換されます。
積分構造関数よりθjaが測定できます。
また、半田量が異なるサンプルを測定することで、θjcが算出できます。更に、熱電対を用いると、ψjtが測定できます。
メールでのお問い合わせ
販売店経由でのお問い合わせ