LDOレギュレータ機能
ECO機能とはハイパフォーマンス型と低消費電流型、それぞれに求められる性能を1つのLDO レギュレータで実現できる機能です。
ECO機能を搭載することによって、電源オン(通常動作時)と電源オフの2つの状態だけではなく、電源オン(スリープ動作時)の状態にも対応することができます。
ECO機能付きのLDO レギュレータはハイパフォーマンスな高速モードと低消費電流の低消費モードを切り替えることができ、CE端子により電源オフにもできます。搭載機器の状態に合わせてモードを切り替えることができるので、消費電流削減、部品点数と基板面積削減が可能になります。
LDO レギュレータで消費される電力には2種類あります。
入出力電圧差(ドロップアウト電圧)により発生する消費電力と、ICの内部回路により発生する自己消費電力です。自己消費電力は入力電源電圧と内部回路で消費される電流により決まります。一般的にこの電流を大きくすると負荷過渡応答が速くなります。
低消費電流型とECO機能付き、ハイパフォーマンス型の消費電流の例を以下に示します。 いずれも150 mA出力タイプの製品です。
低消費電流型 | ECO機能付き | ハイパフォーマンス型 |
---|---|---|
RP110 | RP201 | RP112 |
TYP. 1 µA | 低消費モード: TYP. 1.5 µA 高速モード: TYP. 55 µA |
TYP. 75 µA |
低消費電流型とECO機能付き、ハイパフォーマンス型のグラフです。(それぞれ測定条件が異なるので参考データとして参照ください)
低消費電流型
ECO機能付き
ハイパフォーマンス型
低消費電流型とECO機能付き、ハイパフォーマンス型のグラフです。(それぞれ測定条件が異なるので参考データとして参照ください)
低消費電流型と低消費モードの消費電流の横軸目盛はmsですが、ハイパフォーマンス型と高速モードはμsであり応答性が時間にして100倍程度早く、電圧変動も1/10程度に抑えられています。
低消費電流型
ECO機能付き 低消費モード
ECO機能付き 高速モード
ハイパフォーマンス型
ECO機能の切り替え方法は4種類あり、リコーではそれぞれの製品をご提供しています。
ECO機能を使用するために、いずれも特別な回路追加は必要ありません。
[1] 手動切替型
ECO端子へH/L入力することでモードを切り替えます。
システムに適した必要なタイミングで切り替えることが可能です。
[2] 自動切替型
システム負荷 (出力電流) に応じて自動的に低消費モードと高速モードを切り替えます。切り替えポイントはIC内で固定されています。モード設定を気にせずご使用いただけます。
[3] シームレス型
2つのモードを切り替えるのではなく、システム負荷 (出力電流) に応じてモード移行する方式です。システム負荷の減少にともない、消費電流もなだらかに減少していきます。
[4] 手動/自動切替型
AE端子へH/L信号を入力することで高速モードと自動切替モードを動的に選択可能です。AE="H"の時には高速モードに固定され、AE="L"の時には自動切替型として動作します。 手動切替型と自動切替型の両方のメリットを兼ね備えた方式です。
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