LDOレギュレータ使い方
入力電圧より出力電圧が高くなる場合、出力から入力に向かって大きな電流が流れ、ICを破壊する可能性があります。
これはIC内部のMOSFETに寄生ダイオード (ボディダイオード) がある為、出力側の電圧が高いとダイオードは順方向となり、入力側に向かって逆流電流が流れてしまうためです。
ただし、逆電圧印加時に入力側の電流経路が遮断される場合、または出力側の逆電圧源に大電流を流す能力が無い場合は、問題ない可能性もあります。例えばリコーのCMOSLDOの出力がOFFするとき一時的に推奨容量から入力側に電流が逆流するようなことも考えられますが、その程度の電荷なら影響ありません。
逆流防止回路が内蔵されている場合、出力側電圧が高くなった場合でも、逆流しようとする経路を遮断し、ICを破壊から保護することができます。また、逆流防止回路が内蔵されていない場合でも、外部にダイオードを付加することで逆流の経路を外付けダイオード側にバイパスする対策が可能です。
出力にダイオードを付加する場合、ダイオードのVf分だけ出力電圧が下がりますが、出力端子 (VOUT) と フィードバック端子 (VFB) が別端子になっているLDOは、右図のようにダイオードを入れることで、出力電圧を設定電圧通りにコントロールできます。
入力にダイオードを付加する場合、ダイオードのVf分だけ入力電圧が下がります。入出力電圧差に問題が無ければ付加することで対応できます。
入出力間にダイオードを付加する場合、逆流電流を外部ダイオードによってバイパスすることができます。IC内部の寄生ダイオードよりもVfの低いものを選択してください。また逆流する電流はダイオードの電流容量を超えない範囲であることをご確認ください。
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