LDOレギュレータ使い方
電源ICの出力電圧をIC外部の分圧抵抗で設定できる製品の場合、必ずVOUT以外にリファレンスになるフィードバック端子 (VFB (ADJ) 端子等製品によってピンの名前は異なります。) が存在します。ここでは、そのリファレンスになるフィードバック端子のことをVFB端子と呼ぶことにします。
電源ICは、VFB端子の電圧を一定に保つ動きをするので、以下の回路図のように抵抗を2つ使用することで、出力電圧を変えることができます。
可変タイプと明言していなくてもVOUTとVFBが分かれている製品がありますが、位相余裕等を確保するために、抵抗値や容量に制限がある場合があります。そういったタイプのものを可変するには通常の固定電圧で使うときとは違う定数が必要になる場合がありますので、注意が必要です。
I1 = IIC + I2 ... (1)
I2 = VFB / R2 ... (2)
(1), (2)の式から
I1 = IIC + VFB / R2 ... (3)
ここで
VOUT = VFB + R1 x I1 ... (4)
となるので、上式に(3)を代入すると
VOUT = VFB + R1x(IIC + VFB / R2)
= VFB x (1 + R1 / R2) + R1 x IIC ... (5)
となります。
IIC = VFB / RIC ... (6)
ですので、誤差の原因となる R1 x IIC は次のようになります。
R1 x IIC = R1 x VFB / RIC
= VFB x R1 x RIC ... (7)
R1 << RIC になるように抵抗を選択すると誤差を微小なものにすることが可能です。
RICは製品によって異なりますのでご注意ください。
お困りごとが解決しない場合は、下記フォームよりお問い合わせください。