注目の製品 - R1525 -
2019年3月25日
R1525 シリーズは幅広い動作電圧範囲、低消費電流を特徴とした200 mAボルテージレギュレータです。イミュニティ (EMS) に優れるため、耐ノイズ要求の厳しいアプリケーションにも安心してお使いいただけます。
近年の自動車にはたくさんの無線通信アプリケーションが搭載されています。例えば、以下のようなアプリケーションがあげられます。
さらに、コネクテッドカーには、多数の無線通信機器を搭載することが考えられます。その結果、各無線通信機器から発せられるノイズが互いの動作に干渉し、システム全体の正常な動作を妨げるリスクも増加します。
このリスクを防ぐために、回路設計の際にはノイズの干渉を防ぐ対策が行われるとともに、アプリケーションの動作信頼性を高める部品を選定する必要があります。
当社の新製品R1525 シリーズは10 MHzから1 GHzの高周波数帯ノイズに対しても安定した電圧を出力できる、高いイミュニティを備えています。従来製品と比べると、過渡応答特性が大きく向上しており、入出力電圧の変動に対してわずかな出力電圧の変動がみられる程度となっています。
R1525 シリーズは厳しい環境下でも正常動作するように設計されています。最大動作電圧42 V、最大定格電圧50 Vに加え、印加時間200 ms以内であれば60 Vの尖頭電圧にも耐えることが可能です。最小動作電圧は3.5 Vのため、厳しいクランキング条件での使用にも適しています。
出力電圧は内部で固定されており、1.8 ~ 9.0 Vの範囲で14の設定電圧を用意しております。
消費電流が非常に小さいこともR1525 シリーズのポイントです。常に動作状態にある特定のアプリケーションにとっては、電源回路の電力消費量を抑えることがバッテリーの動作時間延長には欠かせません。R1525 シリーズは動作時で2.2 µA、静止時で0.1 µAの超低消費電流を実現しているため、システムの消費電流低減に大きく貢献できます。
出力に0.1 µFのセラミックコンデンサをつけるだけで、安定動作することができます。入力電圧と負荷電流の変動により出力電圧がシステム要求を満たさない場合は、10 µF以上のセラミックコンデンサのご使用をおすすめいたします。それにより、出力電圧の変動を大きく抑えることができます。
入力・出力それぞれの負荷過渡応答性能については、以下のグラフをご参照ください。
入力過渡応答
R1525x033B
負荷過渡応答
R1525x033B
安全に配慮した機能・設計により、R1525 シリーズおよび接続先ICの破壊・故障を防ぎます。
12 Vバッテリー電圧を直接接続しても動作可能なため、ECU、インフォテイメント、セキュリティ、ダッシュボード、リモートキーレスエントリー、イモビライザー、ゲートウェイシステムなどの様々な車載システムに適しています。
民生、産業機器、車載それぞれのアプリケーションに合わせて、動作周囲温度-40 ~ 105°C、-50 ~ 125°C、-40 ~ 125°Cの製品を用意しております。車載向けグレードに関しては、AEC-Q100準拠予定です。
2.2 µAの低消費電流、優れた過渡応答特性、高イミュニティといった特色豊かなR1525 シリーズは、ノイズに厳しく、かつ長時間稼働が求められる様々なアプリケーションの定電圧電源に適したボルテージレギュレータです。